ガーナ トンゴ地区でフォニオという穀物で作られたお粥を食べる子どもたち

国連WFP協会 年次報告書2022

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© WFP/Derrick Botchway

寄付金実績

2022年は多くの寄付をいただき、
過去最高額を届けました。

寄付金実績のグラフ
  • 国連WFP協会への寄付金総額の内訳

    国連WFP協会への寄付⾦総額の内訳(総額43億7,290万8,156円):企業・団体53%、個人47%

    2022年度、国連WFP協会に寄せられた企業・団体、個人の皆様からのご寄付は過去最高の約43.7億円となりました。そのうち19.4億円がウクライナ緊急支援へのご寄付で、企業・団体からは食品業界のみならず、IT、自動車、運輸業など幅広い業種の企業200社以上から16.1億円の寄付が寄せられました。

  • WFP国連世界食糧計画への寄付金総額の内訳

    WFP国連世界食糧計画への送金額の内訳(総額35億7,515万6,948円):緊急支援58%、使途指定なし22%、学校給食支援13%、母子栄養支援5%、小規模農家支援2%

    国連WFP協会が日本の皆様からお預かりし、WFP国連世界食糧計画に送金した寄付額は約35.8億円となりました。そのうちの約7.7億円は、“誰も取り残さない”という方針のもと「使途指定なし」として送金し、国連WFPが最も資金を必要とする支援活動に活用させていただきました。

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Highlights 2022

不安定化する世界、急がれる食料支援

  • サイクロン被災直後のマナカラで、避難民に温かい食事が提供されている様子 ©Razanajafy Tsiafara Bruno
    マダガスカル

    サイクロンの大被害に対し
    すみやかに緊急支援を実施

    気候危機
    サイクロン被災直後のマナカラで、避難民に温かい食事が提供されている様子 ©Razanajafy Tsiafara Bruno

    2月、マダガスカル中東部沿岸にサイクロン「バチライ」が上陸。強風と豪雨、洪水により緊急に支援を必要とする人は2月末時点で27万人を超えました。国連WFPは有事の際に迅速に対応できるよう、事前に50トンの食料を当地へ配置しており、それを政府と連携して主要都市に配備することで、10日間で約1万人(2,000世帯)の支援を実行しました。あわせて、被害を受けた人びとに食料と現金の援助を届けるために急行し、緊急対応への後方支援も実施しました。

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  • 学校給食プログラムのケータリングを担当している女性。国連WFPの支援によって育てた作物などを使って子どもたちのために健康的で新鮮な給食を作っている。 ©WFP/Arete/Ruvin Da Silva
    スリランカ

    未曾有の経済危機に苦しむ
    母親や子どもへ大規模支援

    価格の高騰
    学校給食プログラムのケータリングを担当している女性。国連WFPの支援によって育てた作物などを使って子どもたちのために健康的で新鮮な給食を作っている。 ©WFP/Arete/Ruvin Da Silva

    1948年の独立以来最悪の経済危機に見舞われているスリランカでは、インフレや穀物生産の減少、異常気象、ウクライナ戦争の余波などから、人口の約30%にあたる600万人以上が食料不足に陥っています。国連WFPは340万人に食料支援をすることを目標に、食料・現金・食料引換券の提供を開始。また、学校給食支援を通じて100万人の子どもに、そして栄養強化食品を提供する政府プログラムを通じて100万人の妊娠・授乳中の母親と幼児に手を差し伸べています。

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  • パンをもらうために列に並ぶ子どもたち。国連WFPはアレッポにあるベーカリーに製造ラインを増設し、毎日5万人が焼きたてのパンを手に入れられるように支援した。 ©WFP/Jessica Lawson
    シリア

    11年間で1,300万人が難民に
    国内外で継続的に食料支援

    紛争
    パンをもらうために列に並ぶ子どもたち。国連WFPはアレッポにあるベーカリーに製造ラインを増設し、毎日5万人が焼きたてのパンを手に入れられるように支援した。 ©WFP/Jessica Lawson

    2011年から紛争が続くシリアでは、過去11年間(2022年時点)で国内外に避難した人が1,300万人を超え、多くが今なお帰郷できていません。そしてウクライナ戦争が、食料価格の高騰に苦しんでいた人びとに新たな打撃を与えました。国連WFPはシリア危機を最大の重要事案の一つととらえ、国内外の難民に食料、現金、それらに引き換えられる電子カードの提供、生活向上支援などを行いました。ただ、2023年2月にトルコ・シリア地震が起こり、支援の必要性は一層高まっています。

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資金が不足しています

2022年国連WFPは141億米ドルの資金を調達することができました。しかし、これは必要とされた額214億米ドルに対し、73億米ドル不足しています。この資金不足により、国連WFPの現地職員は支援対象者の選択や支援量の削減など、苦渋の決断を迫られています。

2022年不足額73億米ドル/調達額141億米ドル/必要額214億米ドル
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